2007.9.1

 
  蓑 山(みのやま)(皆野町)
  水谷勇三
   

  
   埼玉県立美の山公園のようにあのやまは美の山とかかれているが、かっては蓑山であった。一説にはヤマトタケルが東征の折、蓑を置いて休憩したところといわれ、これから山の名前が蓑山となった。
 他の説では、霜や雨が続き農民が難渋していたので、国造知ゝ夫彦命が山に登って祈とうを行い蓑をそばの松の木に懸けたところから、この山を蓑山とよぶようになった。
 山の中腹に蓑山神社があって、皆野の椋神社の奥の院として安政年間に祭られたのが始まりで雅産霊命を祭神としている。ここの狛犬は山を守るといわれている狼で空を見上げているが、何故か笑っているそうである。現在も残る八十八夜祭は夏を前にした雨乞いの神事と解されている。この山はその後桜が植栽されて桜山として有名である。それ以外にもツツジ、アジサイ、ユリといった草花が1年を通じて咲き、花の山として親しまれている。

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